「 燠 火 」
絵 ・ 由旬さま
由旬さまより、拙作「燠火」から連想してくださった素敵絵をいただきました!
いただいたコメントは……
「『燠火』第七話辺りのイメージなんです(汗)。服着てません<(__)>」
皆さま、後方注意、背後確認の上、ご覧くださいませ。
えっと、拙サイトでは18歳未満お断りとさせていただいております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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燠 火 (7)
* * * 14 (抜粋) * * *
尚隆は気が済むまで雪明りを眺めた伴侶と一緒に夕食を作り、楽しく食した。それから伴侶が淹れてくれた茶を手に、暖炉の前に坐った。
膝を抱えて丸くなる伴侶は、暖炉の火に見入っている。そんなに珍しいのだろうか、と思うと笑いが込み上げた。そのまま燃え盛る炎を映す翠の宝玉を見つめ続ける。
尚隆にとって珍しいのは、向かい合わせに坐るこの距離だ。いつもは互いの瞳が映りあう距離で見つめあう。もしくは、隣り合わせに坐り、触れる肩を抱くのだから。
やがて、視線に気づいた翠の瞳が尚隆を見返す。そして、驚いたように目を見張った。見開かれた瞳は、それでも真っ直ぐに尚隆に向けられていた。
目を逸らせ。
声を出さずに命じ、尚隆は口許に薄く笑みを浮かべる。今宵は、逃がさない。尚隆はそう決めていた。伴侶は、射竦められたように動かない。尚隆はおもむろに声をかけた。
「──どうした?」
まるで呪を解かれたかのように小さく息をつき、伴侶はそっと目を膝に落とす。少し震える細い肩を抱き、頤に手をかけた。もう一度、視線を捉え、低く囁く。
「──怖いか?」
伴侶は安堵したように小さく頷く。尚隆はそんな伴侶に優しい笑みを向ける。そして、肩に置く手に力を籠めた。
「──怖い俺も知っておけ」
2008.02.12.
問題作が多い拙作の中でもアレな「燠火」、しかも着衣なし。
ドキドキわくわくして開きました。
おお……!
由旬さん、眼福でございました♪
浩陽派の由旬さんに尚陽を描いていただけて、嬉しいやら申し訳ないやら……。
けれど、絵師さまの妄想を刺激できたなんて、ほんと光栄でございます〜。
ありがとうございました! 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
( 「燠火」第7章の本文を抜粋してアップいたしました。
さささすがにこれ以上は耐えらません(恥)。
続きは夜話(本館)連作「秋冬」長編「燠火」第7回にてご覧くださいませ(伏礼)。
2011.05.10.追記)
(無断転載厳禁。勝手にお持ち帰らないでくださいね!)
2009.09.19. 速世未生 記