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御題其の二十九

(利陽及び末声注意!)

王さまの耳はロバの耳


「──王さまの耳はロバの耳……」
「──?」
 陽子の呟きを聞きとがめた利広が、不思議そうに目で問うた。陽子は笑みを浮かべて答えた。
「あちらの童話だよ。秘密は、隠そうとしてしても、結局知られてしまう、というお話」
「──へえ、面白そうだね」
 利広は笑みを返す。それから、悪戯っぽい顔をして、おもむろに問うた。

「で、君は、どんな秘密を、話してしまいたいの?」

 陽子は目を見張り、利広を凝視した。

 ──どうして、分かってしまうのだろう。

 利広は柔和な笑みを浮かべ、陽子を見つめていた。

2006.07.19.
 拍手と御題の境界線について。

 拍手は基本的に御題にも置けない、書きかけの断片でございます。 御題は基本的にオチのついているものでございます。それと、注意 書きが必要なもの。「末声」とか「尚陽以外」のものでございます。
 「王さまの耳はロバの耳」は、続きがあるもので、イマイチ、オチが ないのですが注意書きが必要なものなのでこちらにしました。 ああ、苦情は、受け付けません……。 私は 「尚陽前提の利陽」が大好き なのでございます。何卒よろしくお願いいたします。
 ごめんなさい!  「末声」なのに、また本文が見えてましたね! 修正いたしました。大変失礼をば。
 再び、ごめんなさい! 各方面に誤解をさせていたみたいです! このお話は「尚隆登遐後」でございます〜。 「三角関係」を期待された方、及び「これのどこが末声?」と 思われた方、言葉足らずで申し訳ございませんでした!  平に平にお許しを〜。(2006.07.24.追記)

2006.07.19.  速世未生 記
(御題其の二十九)
背景画像「幻想素材館 Dream Fantasy」さま
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