御題其の四十六
(微妙に「氾陽」注意!)
氾王の悪戯
「景女王、たまには美しく装って疲れた者どもの目を楽しませてくりゃれ」
「──氾王」
「私が着せて進ぜよう」
困惑する陽子の手を取り、氾王はさっさと歩き始める。淹久閣の自室に辿りつくと、氾王は早速色とりどりの襦裙を検分した。やがて満足したように頷いて、一枚の襦裙を広げた。
「──これがよい。そなたによう似合うはずじゃ」
氾王はそう言って、陽子の袍を脱がせ始める。陽子はその素早さに呆気に取られ、されるがままになっていた。
「そなたは、美しいのう……」
身体の線が出る小衫ひとつになった陽子を見て、氾王は目を細めた。その率直な賞賛に、陽子はうっすらと頬を染める。優雅に白い手を動かし、氾王は陽子の髪を束ねる組紐を解いた。緋色の髪がさらりと音を立てて陽子の背に落ちた。
「まるで紅の炎を纏っているようじゃな」
はんなりと微笑み、氾王は陽子の髪を指で梳く。陽子の肩が、ぴくりと跳ねた。
「──おやおや。蕾の花と思うていたが……」
「氾王……」
困惑して俯く陽子に、氾王は楽しげな笑みを見せた。
2006.11.02.
ああ、書いちゃった……。
「黄昏」第17回を仕上げた解放感に満ち溢れて、ついつい書き流してしまいました……!
この調子じゃ、秘密の恋がばれるのも時間の問題ですねぇ。
さあ、どうしましょう。──困った! (←なら書くな!)
それではこれからまた出かけてまいります!
(書き逃げ……)
2006.11.02. 速世未生 記
(御題其の四十六)
けろこさま
2006/11/02 22:06
いいんです、氾さまにはバレても。
彼の君は男女の枠を超えた美しいものを愛でるのが大好きな孤高の御方で、
性的感情からは解放されておられる方ですもの。
飽く迄氾さまは陽子を美しい者として愛でているだけですわ。
二人のことを知っても、猿王をからかうよいネタを握ったと思うくらいですワ〜v
(――氾さまにすっごくドリーム入ってます…)
未生(管理人)
2006/11/03 05:49
けろこさん、いらっしゃいませ〜。
くくくっ……! 理想のコメントです(笑)。
私もけろこさんと同じドリーム入ってます。(ここには書けなかったけれど……脳内では……!)
メッセージ、ありがとうございました!