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御題其の四十九

訪問の理由

「で、本当はどうなさったのです?」
「──理由が必要なのか?」
 回廊を歩きながら、陽子は尚隆に再び訊ねた。尚隆は人の悪い笑みを見せて訊き返す。陽子は深い溜息をついた。
「いきなり延王がいらっしゃると、皆が驚きますので、事前にご連絡いただきたいのですが……」
「そのうち慣れるだろうよ」
「──」
 言外に含まれる意味を悟り、陽子は脱力する。──そんなに頻繁にいらっしゃるおつもりですか? とは、恐ろしくて訊けなかった。絶句する陽子に、尚隆はにやりと笑いかける。
「お前の臣たちは、女王が王宮を抜け出すよりは、俺が来たほうがましだと思うのではないのか?」
「──大差ないと思いますよ」
 渋面で言い返す女王に、気儘な隣国の王は呵呵大笑したのだった。

2006.11.13.
 何気に御題其の四十八「延王初襲来」の続きでございます。 質疑応答其の二を書こうとしていたのですが、なんだか頭が働きません。 そして、他のお話も進みません……。お茶濁しの軽い御題でごめんなさい!

2006.11.13.  速世未生 記
(御題其の四十九)

けろこさま

2006/11/13 21:56

 えーっと、もしかして色々と纏めることが多過ぎて、少し煮詰まってます?
(て、ここでのコメントがこれかいっ?!)

未生(管理人)

2006/11/14 06:12

 けろこさん、いらっしゃいませ〜。
 今度は御題連載かよ、って感じですね。 どれもこれも詰まり気味で、現実逃避、かもしれません……。ナハハ……。
背景画像「幻想素材館 Dream Fantasy」さま
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