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御題其の六十八

冢宰の誓い

 景王陽子の華奢な背を眺めながら、冢宰浩瀚は回廊を歩く。主はそっと振り返った。まだ不安げなその麗しい顔に、浩瀚は笑みを返す。

 私は、この位置を手放すことはいたしません。ご安心なされませ。

「──ありがとう、浩瀚」
 浩瀚の胸中の声が聞こえたかのように、主は礼を述べる。花ほころぶような眩しい笑みを浮かべて。浩瀚はそんな主に恭しく拱手する。胸に誓う言葉は、口に出されることはないだろう。

 あなたを、誰よりも近いこの場所で、見守り続けます──。

2007.03.02.
 頭が壊れてまいりましたので、落ち着かせるために書き流しました。 小品「困惑」ラストの浩瀚視点でございます。微黒、というところでしょうか……。
 ああ、詰まりました! なかなか頭が切り替わりません。 「黄昏」第33回にも浩瀚が出張ってまいりました。 おまけに、「黒」い尚隆視点を書いていたら、今度は陽子主上が「黒」くなって 今までのリベンジを……!  黒い陽子主上なんて、需要があるんだろうか? ──疑問でございます。
 ──ご飯を食べたら「黄昏」に戻ります。

2007.03.02.  速世未生 記
(御題其の六十八)

ひめさま

2007/03/02 17:10

 ささげられちゃった「68」。
 「あまんじて」、というより「喜んで」、その位置にいる、と浩瀚がいうなら それでいいのでしょう。
 で? 黒陽子主上、ですか?  なんかワクワクいたします。
(変わり身の早いヤツ!)

未生(管理人)

2007/03/02 17:27

 ひめさん、いらっしゃいませ〜。 是非受け取ってください(笑)。
 この微妙に黒いポイントは「誰よりも近いこの場所」でございます。 「誰」かさんに向けて、いつか呟くかもしれません……。
 ──軟弱な私は、陽子主上に「黒」い科白を言っていただくことができませんでした。 ああ……。(←それは私が聞きたくないからかも……)
 メッセ−ジ、ありがとうございました!

Kさま

2007/03/02 22:22

 そう! この位置が浩瀚の定位置!!
 誰よりも近くて、誰よりも長く主上の傍にいて、どなたか(某国主とか、某太子とか)に フッと笑って呟いて(特に後者に)下さると、火花飛び散る対決が見れそうで尚うれしいv
 「黒」陽子…(「暗い」じゃないですよね(笑)) 末声物以上に見ちゃいけないのに誘惑に駆られて…となりそうな、まさしく『禁断の扉』ですワ。

未生(管理人)

2007/03/03 07:58

 Kさま、いらっしゃいませ〜。
 浩瀚のこの位置に萌えるお仲間ですね♪  「誰」かに涼しげに呟く様を思い浮かべると……ああ、妄想が進みますぅ〜。
 「黒」陽子……「暗」ではございません。寧ろ「無邪気」……わぁ、私が痛いです、やっぱり!
 メッセージ、ありがとうございました。
背景画像「幻想素材館 Dream Fantasy」さま
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