「目次」
「玄関」
常世語のお題(尚陽編)
しなびた
蔬菜
(
やさい
)
「こんなふうにしなびた蔬菜はね、水にしばらく浸けておくとぱりっとするんだよ」
「ほう……。よく知ってるな、王のくせに」
「王のくせに、ってあなたが言うの?」
「それはそうだろう」
「私はねぇ、女の子は勉強するよりも家事をしなさいって育てられたんだよ。女らしく淑やかにってね」
「ほ、ほう……」
「──どうして笑うの?」
「……わ、笑ってないぞ」
「笑ってるじゃないか!」
「──それでは、笑えないようにしてもらおうか」
「──!」
「──(笑)」
2007.06.13.
楽しく一気書きした小品でございます。 会話だけ、というのも、たまにはよいかも。 最後に尚隆が何をしたのかは、皆さまのご想像にお任せいたします(笑)。
2007.06.23. 速世未生 記
(常世語のお題(尚陽編)「し」)
背景画像「篝火幻燈」さま
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