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常世語のお題

整列した王師

 整列した王師の前に、宰輔景麒を伴った国主景王が厳かに現れた。いつも官服を纏う若き女王は、郊祀の日、豪奢な正装に身を包む。それは、凛々しくも麗しい姿だった。
 慶東国を照らす、輝かしき紅の光である国主景王陽子。その尊い身を守る王師の一員になれたことを、杜真は心から誇りに思い、深く頭を下げた。

2007.07.08.
 いつも官服で走り回る陽子主上を見慣れていたら、正装姿に見とれてしまうだろうな、 との妄想の許に生まれた小品でございます。 なんだか短すぎる感もある142文字でございました。

 (よく纏まってます、との嬉しいご感想をいただきました。 ありがとうございます! 2007.07.12.追記)

2007.07.09.  速世未生 記
(常世語のお題「せ」)
背景画像「篝火幻燈」さま
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