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常世語のお題

星空の下の園林ていえん

「──そなたはもっと望みを申してよいのだぞ、佳花」
「いいえ、主上。この美しい園林を、ともに散策できるだけで、私は充分幸せですわ」
「民が、そなたくらい謙虚であったなら……国はもっと治まるだろうにな」
 星明りの下の園林にて、峯王仲韃は深く嘆息する。峯后妃佳花は夫にそっと寄り添った。
「主上の理想は崇高です。きっと実現いたしますわ」
 夫の目に触れぬところで贅を尽くす后妃は、内心の思いを隠して微笑むのであった。

2007.11.07.
 こんな人と一緒にいたら、性格が悪くても不思議はない……初期の祥瓊。 とか思ってしまう私はいけない人ですかね〜。

   (この人がよい人だったら陽子主上は公主の祥瓊と会っていたかも……と ご感想をいただきました。そうかもしれませんね……。2007.12.14.追記)

2007.11.21.  速世未生 記
(常世語のお題「ほ」)
背景画像「篝火幻燈」さま
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