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常世語のお題
目立たない
串風路
(
ろじ
)
「この辺が怪しいですね……」
目立たない串風路がふと目に入った。角を曲がると、身を縮めた少年が壁に張り付いている。朱衡は苦笑した。
「──台輔」
声をかけると同時に、少年は飛び上がった。
「おわっ! なんでお前が来るんだ、朱衡!」
「台輔が勝手に抜けだされたからですよ」
「そうじゃなくて!」
「詳細は帰ってからお聞きいたします」
朱衡は六太の襟首を摘み上げる。じたばたと抵抗する六太には、宰輔の威厳は微塵もなかった。
2007.12.21.
雁の三官吏は、どうもこんな感じにしかなりませんね〜。 帷湍に対する言い訳を考えていたらしい六太くん、予想が外れてアタフタ……。 ご愁傷さまでございます〜。
2007.01.04. 速世未生 記
(常世語のお題「め」)
背景画像「篝火幻燈」さま
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