秋の散歩道@管理人作品第9弾
2011/09/21(Wed) 17:06 No.83
寒いです。祭に拍手をありがとうございます。
3つばかり並行しておりますが、どれもこれも纏まらず……。
気分転換に小品をひとつ書き流しました。よろしければお楽しみくださいませ。
- 登場人物 陽子・尚隆
- 作品傾向 ほのぼの
- 文字数 524文字
秋の散歩道
2011/09/21(Wed) 17:07 No.84
緑が色褪せた並木道をのんびりと歩いていた。時折ひらりと黄色い葉が落ちる。足許には小さな木の実が幾つか転がっていた。北国の郊外は、初秋の風情が満ちている。陽子は珍しげに辺りを見回した。
不意に冷たい風が吹き抜けて、思わず首を竦めた。北国の秋はいきなり寒くなる。つい数日前には上着などいらなかったのに。陽子が足を止めると、前を歩いていた尚隆が振り返った。
「どうした?」
「もう手袋が必要だね」
陽子はそう言いながら冷たくなった指先に息を吹きかける。尚隆が大きく笑いながら戻ってきた。
「まだ手袋なぞ必要ない」
「だって寒いよ」
唇を尖らせて抗議する。その途端、大きな手が陽子の小さな手を包みこんだ。一瞬固まった陽子を見て、尚隆は楽しげに笑う。
「こうすれば冷たくないだろう?」
なんだか頬が熱くなった。そのまま返事もできずに黙りこむ。尚隆は陽子の手を取ったまま、ゆっくりと歩き出した。 繋いだ手から、じんわりと温もりが伝わる。それは、手だけではなく陽子の心をも温めた。
「──確かに、まだ手袋はなくてもいいかも」
陽子は小さな声で呟く。尚隆は大きな肩を揺らして笑いを堪えていた。耳を赤くしたまま、陽子は尚隆と手を繋いで散歩を続けた。手は温かく、耳と頬はいつまでも熱かった。
2011.09.21.
後書き
2011/09/21(Wed) 17:12 No.85
台風が凄いようですね。皆さま、大丈夫でしょうか?
北の国は今日発売の雑誌が入っておりませんでした。
楽しみにしていたGH6巻も明日入るかどうか解らない状態でございます。
取り合えず、台風被害が出ないことを祈りたいと思います。
北の国はいきなり秋になりました。
数日前には真夏日に近い気温だったなんて信じられないくらい寒いです。
でも、最低気温がひとケタになるまで暖房は我慢我慢〜。
そんなわけで、私が温まりたくて書いたお話でございます。
皆さまにもあったまっていただけると嬉しく思います。
皆さまのご投稿をお待ち申し上げておりますよ!
2011.09.21. 速世未生 記
やっと秋 ネムさま
2011/09/23(Fri) 22:04 No.87
本州を駆けていった台風15は、そちらでは大人しくなりましたか?
こちらでは引き切れた葉っぱや折れた枝、倒れた街路樹を今日も片付けていました。
でもすっかり涼しくなり、ほっとしています。
秋の散歩に女性は手袋を忘れるのは大切なことですね(笑)
もう少しすれば上着で体ごと包んでもらいましょう。
この路の先に、焼き芋か焼き栗の屋台が出てるとうれしいのですが…
(中華風なら饅頭とか?)
ご感想御礼 未生(管理人)
2011/09/24(Sat) 06:44 No.88
街路樹倒れたんですか! 物凄い風だったんですね〜。ご無事で何よりでございます。
北の国の我が街はすっかり秋本番の気温でございます。
台風も驚いたのではないかと思います。大人しく温帯低気圧になってくれました。
普通の雨と風で済んで、ほっといたしました。
お茶濁しの小品をお楽しみくださってありがとうございます。
温もりが恋しくなるのが秋(笑)。ということでございましょう。
確かに湯気の立つお芋や栗やお饅頭はほっこりしますよね〜。
陽子主上が喜びそう(そして最低気温が11℃の街に住む私も/笑)。
まさに今 饒筆さま
2011/09/24(Sat) 22:18 No.93
まさに今! な季節感ですね
。手袋が要るほどではありませんが、こちらも朝夕半袖は寒いです。
ええ、人肌が恋しいです〜(というか、早く長袖の服を出そうよ、私)
陽子さんが初々しくて可愛くて、私が殿なら、間違いなくすかさず抱き締めますね(笑)
袍にポケットがあるなら、彼女の手を掴んで一緒にポケットの中へ突っ込む・・・
なんてのも好きですよ(キャッ♪)。
秋でございます(笑) 未生(管理人)
2011/09/26(Mon) 09:02 No.101
朝夕ということは日中は半袖OKなのですね〜。どうぞ風邪にはお気をつけくださいね。
陽子主上をお褒めくださりありがとうございます。
陽子視点は素っ気なくなりがちなのですが、可愛いとのお言葉、嬉しいです!
袍にポケットはないでしょうから、懐に一緒に入れこんじゃうというのは如何でしょうか?
って朝から暴走しそうなのでこの辺で止めにいたします(笑)。