「管理人作品」 「08桜祭」 「玄関」 

No.295「桜追想」@管理人作品第11弾(末声注意!)

2008/05/05(Mon) 19:26 No.294
 無事帰ってまいりました。 皆さま、管理人不在中も祭を盛り上げてくださってありがとうございました(伏礼)。
 故郷の町にて満開の桜を見上げてまいりました。 それを思い出しながら書き流した小品でございます。
 ごめんなさい、管理人のくせに注意書きを忘れておりました。 今更ですが追加させていただきます。末声妄想でございます。 (2008.05.08.追記)

※ 管理人の作品は全て尚陽前提でございます。

桜追想(末声注意!)

2008/05/05(Mon) 19:30 No.295
 おいでおいで。今年もまた、綺麗に咲いた私を見においで。

 桜が呼んでいるような気がした。しんと静まり返った庭院の桜を見上げても、何の声もしない。桜の幹に頭をつけて、陽子は小さく呟いた。

 あれは、あの桜。あのひとと二人で見上げ続けた、あの桜──。

 もう二度とあの桜を見ない。独りを受け入れる決意をしたときに、そう誓った。あれから幾年が過ぎただろう。国中に植えさせた桜が誇らしげに花を開き、陽子を慰めてくれた。それでも、あの桜を忘れることはなかった。陽子と尚隆を見守ってくれた、あの美しい桜を。

 いつか、あの桜に会いに行こう。あのひとの許に行く前に。

 もし、寿命が尽きていたとしても、あの場所で祈りを捧げよう。陽子と、尚隆を、癒してくれた桜のために、心を籠めて祈りを送ろう。

 舞い散る薄紅の花びらを受けとめながら、陽子は淡く笑った。

2008.05.05.

後書き

2008/05/05(Mon) 19:34 No.296
 ああ……。 2日半PCを開けられなかっただけで、私の妄想はもくもくと膨らんでしまったのでした。
 やはり故郷の桃色の桜は、懐かしく、美しく、泣きたい気持ちになりました。 しんみりして、家に帰って一気書きいたしました。 お粗末でございました。

2008.05.05. 速世未生 記

お帰りなさいませ! 由旬さま

2008/05/05(Mon) 23:44 No.297
 故郷の桜。
 私も長く故郷の桜を見ていないので、未生様のコメントにはしんみりいたしました。

 陽子と尚隆が一緒に見上げた桜。
 それをもう二度と見ないと誓った陽子も、ようやく心の中で一区切りをつけられた、  そんな風に思いました。
 あの桜は、尚隆に替わって陽子に思いを伝えようとしているかのようです。
 「桜の呟き」と続けて読むと、本当に胸に熱いものが込み上げてきます。

「桜追想」読ませていただきました 空さま

2008/05/06(Tue) 11:04 No.302
未生さま
 おかえりなさ〜い♪
 淡く笑うのが似合うのは、尚隆さんが去った後の
 陽子さんですよね・・
 はうん・・切ない。
 故郷の桜は空にとってはソメイヨシノです。
 他の桜とは少し思いが異なってきますよね・・

 陽子さんの想いが切ないです。

ありがとうございます 未生(管理人)

2008/05/07(Wed) 05:34 No.303
 ちょこちょこ巡回してはおりましたが、コメントを書き込むことまではできなかった 連休最終日でございます。 結局「笨媽」最終回のアップで終わってしまいました。 諸々滞っております。本日気合を入れて頑張ります。どうぞ気長にお待ちくださいませ。

由旬さん>
 早速のコメントをありがとうございました!
 心の区切りをつけた陽子が何をするか……。続きが頭に浮かぶたび胸が痛みます。 でも……いつか書いてみたいもののひとつでございます。 「桜の呟き」と併せて読んでくださってありがとうございました!

空さん>
 無事戻ってまいりました!
 はい、尚隆を喪った後の陽子は、いつも淡く微笑んでいるように思います。 そして、私の胸に故郷のエゾヤマザクラが咲いているように、 陽子の胸には二人で見上げたあの桜があるのだとの妄想でございました。
 空さんの桜はソメイヨシノなんですね。そんなふうに胸に抱く桜は違うのでしょうね……。

あ、ああぁ……… けろこさま

2008/05/07(Wed) 22:57 No.310
 未生さま、おかえりなさいませ。
 ひさしぶりの故郷の桜に、桜妄想が進んだようですね。

 二人で見上げた桜を思い出した陽子さんは、「『いつか』会いに行こう」と言いつつも、 末声を決意したような感じを受けました。
 淡い微笑みの向こうに、彼のお方へと心を飛ばす陽子さんの姿が見えます……

頭に浮かぶ場面 未生(管理人)

2008/05/08(Thu) 06:01 No.316
 桜妄想、本領発揮の末声ばかりでございます。今季のラストスパートなるか……。
 私のお話は、降りてきた科白または会話が進む場面を言葉に変換して出来上がります。 昔、見た夢をお話に仕上げたときの名残のように思います。
 陽子があの桜に会いに行く場面、今現在頭によく浮かびます。 美しくて、胸が痛くなります。故になかなか言葉にできません……。 (しかも、書いたら怒られそうな気もいたします/苦笑) それでも、いつか書けますように。

 けろこさん、妄想が進むメッセージをありがとうございました。
背景画像「さららのアトリエ」さま
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