懐かしい想い出@管理人作品第13弾
2009/05/05(Tue) 06:44 No.309
昨日戻ってきたばかりだというのに、管理人、今日は1泊キャンプにお出かけでございます。
またもや留守でごめんなさい。
さすがに連休全部お出かけの年は初めてかも……。
そんなわけで、今朝書き流した小品をひとつ置いてまいります。
尚隆登遐後・末声注意ですが、よろしければどうぞ。
※ 管理人の作品は全て尚陽前提でございます。
- 登場人物 陽子
- 作品傾向 しっとり(尚隆登遐後・末声注意)
- 文字数 391文字
懐かしい想い出
2009/05/05(Tue) 06:46 No.310
桜が満開になった。陽子は唇を緩め、華やかに咲き誇る桜花を見上げる。いつもいつもこの花が芽吹き、蕾が膨らみ、咲き初める様を眺める。そして、盛りを過ぎて散っていく姿をも。
もう、何度、散る花を見送ったことだろう。舞い降る花びらは、泣けない陽子の代わりに桜が流す涙のよう。そう思っていた。今年もまた、桜花は散っていく。
見つめる陽子の目の前に、桜花がひとひら舞い降りた。微風に乗り、ふわりふわりと踊る花びらは、陽子に違うものを思い起こさせた。
「──雪、みたい」
ひとつ、またひとつ、桜はゆっくりと花弁を散らす。それは、北国の春に降る、大きな牡丹雪に似ていた。
「桜雪……」
牡丹雪というより桜雪だね、と告げて、伴侶とともに笑った。今、桜花は、北国の淡雪のように舞い降る。二度と見ることができないと思っていた桜雪のように。
思い出させてくれて、ありがとう。
陽子は桜に笑いかけ、そっとその幹に寄り添った。
2009.05.05.
後書き
2009/05/05(Tue) 06:49 No.311
故郷の雪山を眺めて帰ってきたら、我が街は桜が満開……。
なんだか、ちょっと頭がヘンになってまいりました。
少し落ち着かねば、と思って書き流しました。お粗末でございました。
2009.05.05. 速世未生 記
Re: またもや留守でごめんなさい けろこさま
2009/05/05(Tue) 20:17 No.312
「桜語」の数年前って感じかしら?
桜を別の姿に思い起こせた陽子さんは、どこか頑なに他を寄せ付けずその場に立ち止まり
ずっと桜に託し続けてきた想いに、やっと少し整理がついて、周りを見てみよう
少し動いてみようと思えるようになったんだね、と思いました。
桜が咲き始めてすぐに北に移動して、戻ったと思ったら桜を楽しむ間もなく、
また北に行かれるのですね。
管理人さまが桜を満喫できるよう、桜が長持ちすることを祈ってますよ〜〜^^
戻ってまいりました 未生(管理人)
2009/05/06(Wed) 21:43 No.313
怒涛のような連休が終わってしまいます。
留守続きのダメ管理人でごめんなさい〜。
キャンプと言いつつ、別荘ライフを満喫してまいりました。
だって、羽根布団を掛けて寝たんですよ。絶対キャンプじゃない(苦笑)。
はらはらと散りゆく桜は涙のようですが、満開に咲き誇る桜から零れる花びらは、
ちょっと前(!)に見た牡丹雪によく似ているなと思いました。
けろこさんのおっしゃるとおり、「桜語」に近い年代の陽子主上でしょうね。
無理のない笑顔に、周りの人々もホッとしているかもしれません。
ご感想ありがとうございました!
北のキャンプ場の桜も咲き初めておりました。
よい写真があれば明日あたりアップしてみたいです。
そろそろ祭の終了日も決めなければ。
まだまだ皆さまの桜をお待ち申し上げております。
背景画像「工房 雪月華」さま