妄想譚@管理人作品第8弾
2014/05/23(Fri) 14:47 No.755
皆さま、こんにちは〜。いつも祭にご投稿、レス及び拍手をありがとうございます。
本日の北の国、最低気温は7.3℃、隣街は3.9℃、
ストーブを点けずに頑張りました。
でも、最高気温が15.5℃と知り、我慢せずに点ければよかったと思いました。
寒い〜。
管理人、中編最終回の粗書きを終え、頭に花が咲きました。
皆さまのご投稿やコメントを拝見し、もう妄想炸裂状態でございます(笑)。
そんなわけで、#727拙作「主従譚」にいただいた
#749のさらこさんのコメントが秀逸過ぎて思わず書き流した小品をどうぞ。
「主従譚」にて陽子の先触れとして景麒を訪ねた祥瓊のその後のお話でございます。
あ、景麒ファンの皆さま、
管理人は決して景麒をバカにしているわけではございませんよ、念のため。
景麒は景麒のままでよいというお話のつもりでございますが、
苦手な方はご覧にならないでくださいね〜。
※ 管理人の作品は全て尚陽前提でございます。
- 登場人物 桓魋・祥瓊・鈴・景麒
- 作品傾向 コメディ?
- 文字数 860文字
妄想譚
2014/05/23(Fri) 14:48 No.756
「どうだった?」
「それがね……」
女史と女御の会話がふと耳に入る。回廊を歩いていた左将軍
桓魋は足を止めた。また主上に何かあったのだろうか。出奔が発覚したのなら捜索隊を作らなければならない。そう思い、
桓魋は王の側近である二人の姿を見つけると、密かに聞き耳を立てた。
蘭桂から主上に手紙が届いたらしい。なかなか里帰りできない蘭桂は、時折こうして主上に便りを寄越す。互いに遠慮し合って会えない二人が不憫だから、主上に休みを取らせて会わせてあげよう。祥瓊と鈴はそのために画策しているようだった。
「――結局、台輔は一言も発してくださらなかったわ」
宰輔の執務室から戻ったばかりだという祥瓊が憂い声を上げ、深い溜息をついた。鈴がくすりと笑ってそんな祥瓊を慰める。
「まあまあ、落ち着いて。台輔は寡黙だけれど、情のない方ではないわ。きっと分かってくださったわよ。相手は蘭桂なんだし」
鈴は穿ったことを言う。宰輔が主上に諫言するのは破天荒な伴侶が絡んだ時が最も多いのだから。
桓魋は納得し、ひとり頷く。それに、と悪戯っぽい貌をして鈴は話を続けた。
「饒舌な台輔なんて想像できる?」
鈴の鋭い指摘に、祥瓊は紫紺の瞳を大きく見開く。しばしの沈黙の後、娘たちは顔を見合わせて楽しげに笑い出した。
「そうよね。浩瀚さまじゃあるまいし……」
祥瓊が笑い混りにそう言った。聞いて
桓魋も冢宰浩瀚の如く流暢に話す宰輔を思い浮かべる。表情豊かに主を褒め称える宰輔は美麗で陽気な優男で、現実とは掛け離れていた。なまじ容姿端麗なだけに、そんな宰輔は凄まじい破壊力を持つ。まんまと墓穴を掘った
桓魋は、己の想像を心底後悔した。
「――
桓魋! 盗み聞きするなんて……!」
盛大に吹き出した
桓魋を見つけた二人の娘は烈火のように怒り出す。
桓魋は慌てて言い訳をした。
「主上が出奔したなら俺にとっても一大事だろう」
「だからと言って……!」
王の側近たちの小言は怒涛のように続く。それを受け入れざるを得ない左将軍は、小さく肩を竦め、もう二度と邪な妄想をしない、と胸に固く誓ったのだった。
2014.05.23.
後書き
2014/05/23(Fri) 14:50 No.757
桓魋……!
そのまま想像したらダメじゃないですか(苦笑)。
やはり、景麒は無愛想だからこそよいのですよ。
あのままで愛すべき御方なのですよ!
バカバカしい小品で失礼いたしました〜。
皆さまの素敵な桜、まだまだお待ち申し上げております。
ご感想や拍手も歓迎しておりますよ〜!
2014.05.23. 速世未生 記
VIVA!妄想v 翠玉さま
2014/05/24(Sat) 02:48 No.761
>饒舌な台輔なんて想像できる?
ここが未生さんの妄想炸裂ネタだったのですね。
このネタはわたしも好きですv
「うなされそうだから、そのままでいい」
と、かつてわたしは陽子主上に言わせたことがあります。
故に、桓タイが想像できること自体がスゴイ・・・
想像力が豊かだと後に浩瀚にからかわれそうで面白いです。
(笑) さらこさま
2014/05/24(Sat) 21:59 No.763
立ち聞きして、そのまんま想像して吹きだしちゃう素直な桓タイがいいですねv
>浩瀚さまじゃあるまいし
普段はそんなに饒舌ではないかもしれなくても、
寡黙な景麒と並ぶと10倍はしゃべっている印象なんでしょうね(笑)
読み返していると、説明と説教以外はそんなでもないんですけど、
ものすごく舌が回る印象ですよねぇ。
・・・いや、それより表情豊かなに主を褒め称えるところに
ツッコミを入れるべきかもしれませんが。
お莫迦なつぶやきから素敵なお話をありがとうございます。
突っ伏しました ネムさま
2014/05/24(Sat) 22:49 No.767
にこやかに笑うくらいなら良いけれど、流暢に話す景麒… 世の中には恐ろしいものが、
まだまだありますね(笑)
桓タイもこの想像を言えば、鈴と祥瓊のお小言もぴたりと止まるのに
(いや、物を投げられるかも)。
何やかや言っても、そのままを愛されている(だろう)景麒は、
今幸せだと思います ^^v
ねえどっち? 饒筆さま
2014/05/25(Sun) 23:54 No.798
陽気で饒舌な景麒……私は二種類想像してみました。
@ジローラモ風 イタリアンちょい悪イケメン景麒
Aミッチー(及川光博)風 なんでちょいと痛いんだろう系イケメン景麒
ぶはっ!!!(爆笑)
……まさに、景麒は景麒のままでいいですね。
え? いや、いいのかなあ……? うん。
(見ている第三者にとって)可愛いからいいんですねっ!
楽しい妄想をありがとうございます。
ご感想御礼 未生(管理人)
2014/05/26(Mon) 13:04 No.815
皆さま、拙作にご感想をありがとうございました!
翠玉さん>
そうなんです、饒舌な景麒を想像したらもう……(笑)。
でも、具体的に描写すると面白くなくて、敢え無く削除いたしました。
こればかりは精進しようがないのかも(苦笑)。
祥瓊も鈴も書いてしまったので、
誰にしようかと悩みまくって桓タイのご登場となりました。ごめんね、クマさん。
後で祥瓊と鈴が浩瀚に訴えて、またも可哀想な目に遭いそうですねぇ。
さらこさん>
ネタ元のさらこさんに笑っていただけて嬉しゅうございます〜。
浩瀚は陽子主上を褒めることにかけては天下一品だとの管理人妄想でございます。
主上の気を引き立てることも一番上手く、
祥瓊と鈴にも頼られていると信じております(笑)。
ネムさん>
ね、面白恐ろしいでしょ(笑)。私も想像して悶絶してしまいました〜。
でも、それも愛ゆえ!
ええ、きっと、
想像したものをそのまま申し立てすれば二人とも怒っていられないでしょうに、
律儀にお小言を聞いてしまうのですよね。お気の毒なクマさん……(苦笑)。
饒筆さん>
さすがお笑いの国の住人ですね! どちらも甲乙つけがたい!
けれど、ミッチーがちょっとだけリードかしら(笑)。
ああ、饒筆さんでしたら、微細に景麒を描写できるでしょうに……!
はい、景麒はあのままでいいのですよね〜。