「投稿作品集」 「15桜祭」

ギリギリです  さらこさま

2015/05/14(Thu) 00:24 No.563
 タイミング的にちょっと遅くなっちゃって、期を逸した感がありますが、 どうしても普さまのブルーな気分満載の陽子が可愛くってたまらず、 乙女の身支度の最中を妄想しちゃいました。
 どこの宴で誰と会う予定なのかは、ご想像にお任せします(笑)

 #No.295 晋青緑さまの「三娘桜」の連鎖妄想です。

お花見支度

さらこさま
2015/05/14(Thu) 00:29 No.565
 ちょっとした私的な宴なんだから。
 気取った相手じゃないのに、そんな仰々しくめかしこんだら変に思われるんじゃないかな。

 そう言って抵抗したところでちっともこちらの話は聞いていない友人二人の盛り上がりに、陽子は愛用の袍をぎゅっと胸に抱いて俯いた。


「何言ってるの。私的な宴なんだから、気の利いた襦裙で出かけるべきよ」
「気取った相手じゃないなんて言ったら、お相手に失礼じゃない」
「でも、私の髪の色にこんなピンクの衣装なんて似合わないよ・・・」
「あら、それは私の審美眼に対する侮辱かしら?」
「そういうわけじゃないけど・・・」
「大丈夫よ。上に着るのはこっちの水色。薄紅のは裙だから似合わないなんてことはないはずよ」

 せっかく誂えたのに一度も袖を通さないなんてそれこそ襦裙に失礼だと責められている陽子は、起き抜けに無理やり着せられた肌着姿。
 身動きしやすいように(ついでにちょっとでも谷間をつくろうと)胸に巻いていた晒を無情にも引剥がされ、胸当て(キャミソールっちゅうかむしろ金○郎の前掛け風)に腰巻き(ペチコート・・・なんだろうか)というなんとも頼りない姿。
 外は満開の桜が咲き乱れているけれど、まさに花冷えと言った感じで吹き込んでくる風は冷たい。
 いくら武芸に励んでいようと、下着で長時間、ほとんど外と変わりない気温の窓辺に立っていれば冷える。
 人払いしてあっても、いつ何処で誰に見られているとも知れないのに、こんなハズカシイ姿のまんまは、やっぱりどうにも精神的に厳しいわけで・・・。

「・・・どうしても、着なきゃ駄目かな?」
「ええ、もちろん」
「まさか、ずっとこのままでいるわけにはいかないでしょ」

 きゅぅっと鳴いたのはお腹のほう。
 祥瓊ばかりか鈴まで着替えに夢中なものだから、まだ朝餉も食べさせてもらってない。

「あの、さ・・・ご飯は?」
「着替えが終わってから」
「ちゃんと着てくれたら用意してあげるわよ」
「え〜っ・・・」
「ご飯食べてる間に、小物探してくるから」
「そんなのごてごて付けたりしたら、移動中に落ちちゃうよ」
「何言ってるの。せめて簪釵の一つくらいは挿しなさいよ」

 騎乗出来る程度にしておいてくれないと、出かけるに出かけられないという陽子の主張もなんのその。
 張り切った祥瓊は鈴を従えて飾り立てる気満々。
 朝餉と引き換えにされて仕方なく用意された衣装に袖を通しながら、陽子は深い溜息を吐きつつ、こっそりと途中で逃げ出す算段を巡らせるのだった。
 

あとがき的に  さらこさま

2015/05/14(Thu) 00:45 No.566
 この後、大急ぎでご飯を掻っ込み、祥瓊が戻ってくる前に堂室から逃走。 露台から身を乗り出してお花見した後、 祥瓊が追っかけてくると使令を呼び出してお出かけ・・・ なのかな、という感じです。

 勝手に書き散らしちゃってゴメンナサイ。 皆様のイメージ壊さなければいいのですが・・・;
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背景画像「花うさぎ」さま
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