中編「笨媽」最終回をお届けいたしました。如何でしたでしょうか。
原作を読んだとき、実は鈴のことは好きになれませんでした。後ろ向き過ぎる、と。
何度原作を読み返しても、梨耀に肩入れしてしまう。
それは、私がもう大人だからなのかもしれません。
今回、「笨媽」を書くにあたって、鈴の部分のみ通して読み直しました。
心を閉ざしていると、百年経っても子供のままなのだ、と思ったのでした。
同じ言葉を喋っていても、言葉が通じるとは限らない。
けれど、伝えることを諦めたなら、心が通じることは永遠にないのです。
いつかきっと、届くのだと信じて、想いを伝える努力を忘れずにいたいです。
今回も、ざくろさんが素敵な挿絵を描いてくださいました。
どうぞ皆さまもご堪能くださいませ。
これでお終いかと思うと、とても淋しいです。
ざくろさん、どうもありがとうございました!
ざくろさんの素敵なサイト「私的十二国雑記」は
こちらからどうぞ”!
2008.05.02. 速世未生 記